どうもざんげです。
今回は漫画「シグナル100」をレビューしたいと思います。
まず最初にざっくりと主要な登場人物とあらすじを紹介します。
基本情報
原作:宮崎新
作画:近藤しぐれ
出版社:白泉社
掲載誌:ヤングアニマル
巻数:全4巻
あらすじ
ある高校の2-Cの担任である下部先生は、毎日クラスの生徒からいじめられていた。生徒からは下僕と呼ばれ騒がしい教室の中、朝のHRを開始するが黒板に「5限の数学の授業は視聴覚室で行います。必ず出席するように」とだけ書いて下部先生は教室をさります。
不満を言っていた生徒等だったが、下部先生の「授業に出て下さったらひとり1万円差し上げますから・・・」の言葉に生徒等は視聴覚室に集まるが・・・
その後、下部先生により自殺催眠をかけられてデスゲームが始まります。そのデスゲームのルールですが・・・
デスゲームのルール
・ある特定の行動を行ってしまうと自分の意思とは関係なく自殺してしまう
・特定の行動は全部100個
・最後の一人になるまで自殺催眠は解けない
文字におこすと至ってシンプルの様に見えるルールですが、特定の行動(シグナル100)の中に「学校の外には言ってはいけない」「このゲームをクラスメイト以外には言ってはいけない」といった内容があるため他のデスゲーム漫画よりもかなり制限が厳しい内容になっています。
主な登場人物
下部先生(しもべせんせい)
シグナル100の自殺催眠を行った張本人。受け持ったクラスの生徒や他の先生から酷いいじめやパワハラを受けている。前職はアメリカの有名な心理学研究所にて心理学の研究をしていた。
樫村 怜奈(かしむら れな)
本作のヒロイン。常に冷めており、周りが先生をいじめてバカ騒ぎしていても、一歩距離を置き達観している。体育教師に襲われそうになったところ榊が助けてくれた。
榊 蒼汰(さかき そうた)
本作の主人公?クラスのリーダー的存在。運動神経抜群で人を引きつける圧倒的リーダーオーラを放つ。正義感がとにかく強く、樫村が体育教師に襲われたところに助けに入ったが、教師を半殺しにしたため停学処分となった。その結果下部が仕掛けた催眠を受けなくて済んだ。
和田 隼(ワダ ハヤト)
クラスのNo.2的存在。榊が停学で一時的にいなくなった事により、クラスを支配するようになった。榊とは正反対の性格で正義感はなく狡猾で自分の利益のためには手段を選ばない。
本作の魅力
物語序盤から押し寄せる恐怖
本作の一番のポイントである特定の行動をしてしまうと、即死につながってしまう催眠術です。普段何気ない行動が死につながる事があります。例えば「顔に触る」「ペットボトルから水を飲む」この行動をしたら死んでしまします。さらに生徒等はこの禁止行動が何の行動かわかっていません。ペットボトルから水を飲むは良いとして、顔に触るは禁止事項だとわかっていても触ってしまいそうです。
そんな極限状態の中、生徒等はどの行動が死に繋がるのかわからないため、疑心暗鬼をおこし仲間割れや裏切り、利用と人間の醜い部分をたっぷりと体験できます。
魅力的なキャラ
そんな面白い設定の中、登場人物等もしっかりと場を盛り上げてくれます。精神がいっちゃう人、デスゲーム定番のカースト最下位でオタクの人、そして特にオススメなのがクラスのNo2和田です。そこはNo1じゃないの?と思う方もいると思いますが、これがかなり良い脇役をしてくれます。目的のためには手段を選ばないのは割とデスゲーム系に登場する悪いキャラポジションの十八番ですが、本作は一味違います。単純な力だけではなく、しっかりとした集団心理を上手く操りクラス全体をじわじわと支配していくところも見所の一つです。
デスゲームらしいグロさもある
ただ単純にグロいだけではなく、死に方も多種多様です。基本的に自殺の方法は禁止事項に関わる死に方をするので様々な死に方が用意されていますが、中にはその死に方は無理があるwという場面もあるのでグロいシーンなのに笑えるところもポイントです。
総評
個人的に好きなデスゲームのジャンルで、あまり前情報なく購入しました。全4巻という事もあり展開も早く最後まで一気に読めました。デスゲームものなので、所々無茶な設定やありえない展開もありますが、全体的に割と上手くまとまっていたと思います。
何よりもクラスのNo2和田の存在が良い味を出していました。No1の榊が不在の間、クラスを支配して行くのですが、榊が登場してからの展開がよくあるデスゲーム漫画とは違い、ハラハラしながら見る事ができました。
榊の登場人物の説明文にあえて「主人公?」を記載しました。私個人的な感想ですが、この意味についても一つの面白い要素となっているので、気になった方は是非読んでみてください。
全4巻という事もあり、時間があまりない人にもオススメです!
おまけ①
実写映画化されています
2020年1月24日に実写映画化されています。主演は橋本環奈さんです。私は見ていませんが、映画版は漫画版とはまた違うラストを迎えるらしいので、面白いと感じたら視聴するのも良いと思います。
おまけ②
シグナル100の前日譚「シグナル100 零」も発売中です。
1巻で完結なので、シグナル100が気に入ったら購入してみるといいかもしれません。特に大きな謎は解き明かされませんが、意外な人物の繋がりを知る事ができます。あとちょっとエロいです。
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